今後の発展のために最低限の改善を
(コミックボックス 1999年1月 第109号 97ページ)
世界のアニメーションに触れられる貴重な場として、このフェスティバルの
意義はは大きく、今後の持続と発展を切実に願っているのだが、だからこそ、
言わねばならないと思うことは多い。プログラムや作品の選定などだが、これらは、
とてもこのスペースでは語りつくせる問題ではない。で、ここでは国際映画祭の名に
値しない上映の不備について語りたい。
これは決して、些末な問題ではない。作品は単に上映されればいいというものではないからだ。広島の現場でも係りの人に幾度となく申し入れをしたが、無視されたままだった。
まず、大ホールの2台の35ミリの映写機の明るさが異なっている。
コンペでの上映で、30分近い作品の途中で映写機が交替し、まるで違う作品の
ごとくなったものがあった。10分以内の作品だと、どちらかひとつのわけで、
状態の悪い方で上映されたフィルムの作者はたっまたものではないだろう。
また、中ホールではスクリーンが「非常口」の緑の明かりを拾っていた。
両ホールに共通して言えるのが、画面のケラレが大きいこと。特に、
ヴィスタ・サイズの場合ははなはだしくラウル・セルヴェの作品では、キーとなる
描写が映し出されなかった(画面の外に出てしまった。)。最近は、作者も
ケラレを承知で作るので、それでもダメということはフィルムの面積の半分程度しか
映っていない可能性がある。さらに、いくらビデオの発達が著しいといっても、
35ミリでの上映よりもビデオ上映の方がキレイに見える、というのは稀有な
体験だったといえる。
これらは、プログラムの編成のように組織・運営の根本から見直さなければならない
問題と異なり、大会の直前に点検すれば、すぐにでも変更可能なことである。
繰り返しになるが、国際大会と称するための最低条件をクリアするためにも、
まず改善すべき点だし、この改善さえ不可能だとすれば、他の問題点のクリアは
希望の外ということになる。
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