Red & White

American Redwork Quilts and Patterns.
Deborah Harding 著
表紙

  レッドワークをご存知ですか?
生成りや白の土台布に赤一色で刺繍をしたパターンをつないでいくキルトです。レッドワークの歴史は古く、19世紀末、ターキーレッドと呼ばれる色の落ちにくい染料がイギリスを経てアメリカに伝わったころから盛んに作られるようになったようです。
ターキーレッドは、10世紀トルコで考えられた染料で、西洋茜の根を使ったものです。この作り方は、長い間秘密にされていたのですが18世紀ヨーロッパ各地に広まりアメリカに伝わったようです。
時を同じくして、不況のロンドンで生活の足しになるようにと、中流婦人に手仕事を教えるケンジントン王立刺繍学校が開校し、その作品がフィラデルフィアの万博に出品され、評判になりました。その刺繍は、びっしりとパターンを埋め尽くす刺し方でしたが、アメリカの婦人雑誌は細かく説明をせず作る人の自由にゆだねるためアウトラインだけを書いたパターンを掲載しました。
それを見た誰かが、びっしり埋め尽くすのは面倒とばかり(ターキーレッドの糸は大変高価なものだったのでたくさん使うのはもったいないという気持ちも働いたのでしょうか)、そのアウトラインのみを赤で刺繍したところ、とても斬新で出来上がりも早いとたちまち大人気になったということです。
そのころイギリスで、ケイト・グリナウエイ(絵本に興味のある人は一度ならずこの名前を耳にしたことがあるはずです。英国の挿絵画家、絵本作家で、現在絵本作家の最高栄誉とも言える賞にその名前が残されている人物です)の絵が大流行し、刺繍のパターンにも多く使われました。
中世のガウンを着て、ボンネットをかぶった淑女。そう、ボンネット・スーも彼女の絵から生まれたパターンなのです。それまで、子供のためのキルトは大人のミニチュア版といった感じでしたがこのレッドワークから初めて子供のためのパターンが作られるようになったそうです。この後、青のみで刺繍するブルーワークというものも作られるようになりました。

今回は、洋書です。
レッドワークのパターン集と、作り方、作品集の2冊組みの本です。
たくさんのアンティークレッドワークが載っていて、パターンの数も多く、見ているだけでも楽しくなってきます。英語が苦手でも全然大丈夫。


本のページに戻る。 ◎ホームページに戻る。